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メディア環境研究所
メディア定点調査コラム2018【2】性年代別のメディア接触 ~テレビとスマホの“高低差”~
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博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所が年1回定点観測している「メディア定点調査」から生活者のメディアライフを読み解く、メディア定点調査コラム。今回は、4地区(東京・大阪・愛知・高知)のメディア接触時間の変化について、性年代別の傾向をみていきます。

【調査リリース】「メディア定点調査2018」時系列分析
■メディア定点調査コラム2018 第1回

メディア接触の性年代別傾向は4地区共通

メディア総接触時間の4地区(東京・大阪・愛知・高知)の性年代別グラフを眺めてみると、どのグラフも同じような形を描いていることに気が付く[図1]。

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【図1-1】メディア総接触時間 性年代別(東京)

 

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【図1-2】メディア総接触時間 性年代別(大阪)

 

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【図1-3】メディア総接触時間 性年代別(愛知)

 

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【図1-4】メディア総接触時間 性年代別(高知)

 

なぜなら、長時間接触の二大メディアである「テレビ(紺)」と「携帯/スマホ(赤)」の傾向が似ているからである。「テレビ」と「携帯/スマホ」の接触時間を見てみよう[図2・3]。

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【図2】テレビ接触時間 性年代別

 

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【図3】携帯電話/スマートフォン 接触時間 性年代別

 

「テレビ」の時間量は年齢層が上がるにつれて増えていき、逆に「携帯/スマホ」の時間量は減っていく傾向にある。つまり、「テレビ」の棒グラフは年齢層が上がると高くなり、「携帯/スマホ」の棒グラフは低くなっているのである。地区や性別によっては10代より20代の方が「テレビ」の接触時間が短いといったこともあるにはあるが、若年層~中高年層という大きなくくりで見ると、メディア接触の“高低差”はどの地区も似通っている。

大人になった“テレビっ子”

子どもの頃、「テレビばっかり見てないで!」と親によく小言を言われたものである。“テレビっ子”だった世代もいまや立派な中高年。「テレビ」のグラフからは、その“テレビっ子”がいまだ健在である様子が伺える。そして、男性は50代から60代になると、「テレビ」の接触時間がぐっと伸びるのがわかる。退職して自由な時間が増えた途端、テレビの前が定位置になる男性が多いという話はシニアの方々へのインタビューでよく聞くのであるが、メディア定点調査のグラフも同じ傾向を示している。

若年層の「モバイルシフト」は完了

10代~20代の若年層の「携帯/スマホ(図4・赤)」の時間量は、1日あたり最低でも2時間以上、長いと3時間以上にもなる。どの地区も、ほぼ男性より女性の接触時間が長くなっている[図4]。

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【図4】10代~20代のメディア総接触時間 構成比(4地区)

女性はSNSなどのコミュニケーションが多いからであろうか。若年層のメディア総接触時間の構成比を見ると、4地区とも「携帯/スマホ」が最も大きなシェアを占めていることがわかる。「携帯/スマホ」に「タブレット」のシェアを加えると、「モバイル」のシェアはほぼ過半数に達する。ここ数年、生活者の「モバイルシフト」は急速に進んでおり、東京では、今年初めて全体の1/3(33.6%)を超えたが、他の世代も含む全体の過半数に達した若年層の「モバイルシフト」は既に完了したと言ってもよいのではないだろうか。

性年代別のメディア接触を「テレビ」と「携帯/スマホ」に着目して見てきたが、最後に「パソコン」についても触れておこう。「パソコン」はどの年代でも女性より男性の方が接触しているメディアである。この「パソコン」の時間には、仕事での使用時間は含まれていないが、仕事を通して習慣化された接触が根強いことが、60代の「パソコン」の接触時間が長いことからも見えてくる。

メディア接触はライフスタイルに密接に結びついているということを感じさせられる。次回は、日々の生活の中でじっくり醸成されていった生活者がメディアに対して抱いているイメージを紐解いていきたい。

【関連情報】

★メディア定点調査コラム2018【1】メディア接触 古今東西(!?) ~メディア定点調査4地区時系列分析より~
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新美 妙子 博報堂DYメディアパートナーズ
メディア環境研究所

1989年博報堂入社。メディアプラナー、メディアマーケターとしてメディアの価値研究、新聞広告効果測定の業界標準プラットフォーム構築などに従事。
2013年4月より現職。メディア定点調査や各種定性調査など生活者のメディア行動を研究している。「広告ビジネスに関わる人のメディアガイド2015」(宣伝会議) 編集長。

※執筆者の部署名は、執筆時のものであり現在の情報と異なる場合があります。

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