レポート
テレビ番組の視聴率とTikTokの番組関連動画の視聴数における相関
REPORT

テレビを見ながらスマートフォンを操作することが増えてきている中、テレビ番組の視聴率とTikTokの動画にはどのような関係があるのか。
博報堂DYメディアパートナーズでは、TikTok for Businessとビデオリサーチの協力のもと、テレビ番組の視聴率とTikTokに投稿されている番組関連動画の視聴数との相関関係について分析を行いました。

本レポートでは、テレビ番組を「1. 曜日・時間帯別」「2. 番組ジャンル別」で分類し、各テレビ番組の視聴率(世帯/個人/性年代別)※1とTikTokにおける番組関連動画の合計視聴数※2の相関関係を分析しています。

性年代別の年齢層の定義:
M1:20~34歳の男性
M2:35~49歳の男性
M3:50歳以上の男性
F1:20~34歳の女性
F2:35~49歳の女性
F3:50歳以上の女性

 

曜日・時間帯を問わず、相関が高い若年層と中年層

まず年代別で見ると、曜日・時間帯を問わず、若年層(M1、F1)と中年層(M2、F2)で相関係数が高くなっています。
また、若年層(M1、F1)は土日のゴールデンタイム、中年層(M2、F2)は平日の相関が高い傾向にあります。

テレビ番組の視聴状況を平日、日曜日で時間帯別に見ると、平日は朝、日曜日はゴールデンタイムに、より視聴が集中する傾向にあります。
中年層(M2、F2)で相関が高かった平日は、朝の視聴状況が影響しており、若年層(M1、F1)で相関が高かった土日は、特に日曜のゴールデンタイムが影響していることが推測できます。

男女ともに相関が高い「バラエティ番組」、女性の相関が高い「ドラマ」

男性(M1、M2)は「バラエティ」の相関係数が高く、特にM2は突出しています。女性(F1、F2)は「バラエティ」「ドラマ」の相関が高く、F2は「教育・教養・実用+報道」も高い傾向が見られます。

バラエティ番組
若年層(M1、F1)と中年層(M2、F2)は、「娯楽・バラエティ」を好む割合が高いため、TikTokの関連動画合計視聴数でも相関が高くなりやすいと考えられます。

ドラマ
男性よりも女性の方がドラマを好む割合が高く、その中でもF3よりもF2は相関が高くなりやすいと推測できます。

教育・教養・実用+報道
F2、F3は「ワイドショー」を嗜好ジャンルとして選ぶ傾向が高く、それはテレビ番組の視聴が平日の朝に集中していることにも表れています。
F3よりもF2は、平日朝のワイドショーとの相関が高くなりやすいと推測できます。

これらのことから、テレビ番組とTikTokコンテンツとの親和性の高さが伺えます。特に、今回の分析で相関係数が高い傾向にあった若年層(M1、F1)、中年層(M2、F2)をターゲットにする番組は、TikTok公式アカウントでの情報発信や広告などの高い効果が期待できると考えられます。

博報堂DYメディアパートナーズではこれからも、メディアや媒体社の価値向上に貢献するため、独自の調査や分析を行うことで新たな知見を獲得し、ソリューションの開発などに取り組んでまいります。

※1 データソース:株式会社ビデオリサーチ テレビ視聴率・ACR/ex
※2 データソース:TikTok for Businessのデータ(各テレビ番組に関するハッシュタグがついた動画の総視聴回数)
※3 番組ジャンルはビデオリサーチの大分類に従って各番組を分類
※4 TikTokで視聴数が多かった番組を 3つのジャンルに絞って分析

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