ニュースリリース
70代のメディア接触と生活意識・消費行動に関する調査報告
発信元:株式会社博報堂DYメディアパートナーズ
株式会社博報堂DYメディアパートナーズ メディア環境研究所(本社:東京都港区 所長:吉田弘)は、東京の70代のメディア接触と生活意識・消費行動に関する調査を行いました。
メディア接触についてはメディア環境研究所が行っているメディア定点調査2013(2013年6月10日発表)と同じ項目で調査を実施。70代はメディア接触に積極的で、マスメディアの接触時間が長く、PC・携帯などデジタルメディアも活用していることがわかりました。周囲から実年齢より若く見られ、自分自身もそう感じている70代は、生活の充実に意欲を持ち、消費も活発です。人口構成では、いまや全人口の1割以上(11%)を占め、0~9歳(8%)、10代(9%)、20代(10%)よりも多くなっています(総務省「人口推計 平成24年10月発表」より)。社会からリタイアすることなく、これまで培った人生経験を生かしたいと考えている70代の姿を通して、これからのシニア生活のあり方とマーケットの可能性が見えてきました。
メディア環境研究所では今後もメディア環境をウォッチし、変化の兆しを発見することで、コミュニケーションプラニング力の強化とメディア・コンテンツの価値向上にチャレンジしていきます。
<トピックス>
●70代はメディアに長時間接触。メディアを賢く使い分ける。
70代の1日のメディア接触時間は6時間40分(週平均)。メディア定点調査2013の平均5時間53分より47分長く、特にマスメディアによく接触しています。テレビは計画的に見たい番組をリアルタイムで、ラジオは1人でリラックスしながら、新聞は毎日世の中の動きを知る情報源として、雑誌は家族や友達とのコミュニケーションの材料として、生活リズムやシーンに合わせてメディアを賢く使い分けているようです。
●デジタルも必需品。ネットショッピング利用者も出現。
マスメディアの接触が多い70代ですが、デジタルも活用しています。PCインターネットは4割弱(35.6%)、男性では4割以上(43.4)%が利用しています。まだ少数派ですが、ネットショッピングの利用経験も全体で2割弱(16.7%)おり、PCインターネット利用者では4割近く(36.2%)となっています。携帯での通話は7割(69.9%)、メールは半数近く(47.9%)が利用しています。
●70代の消費。年間平均 子どもに約34万円。孫に29万円。
子どもや孫への出費、旅行、インテリア、趣味、などの項目で年間の使用金額を聞いたところ、子ども 約34万円、孫 約29万円、旅行 約24万円、インテリア 約12万円という結果が得られました。今後の支払い意向も高く、消費に対する関心が高いことがわかります。
●約9割が「いつまでも夢や目標をもっていたい」 。70代の生活充実意欲は高い。
日常生活に関する希望と現状を聞いたところ、「精神的に満ち足りた生活を送りたい」(92.8%)、「夢や目標をもった日常生活を送りたい」(87.0%)など70代の生活充実意欲は高いことがわかりました。希望と現実とのギャップは女性より男性の方がやや大きくなっています。「仕事などで得た知識や経験を生かしたい」(63.6%)は70代前半の男性で高く(76.3%)、これまで培ってきた人生経験を生かすことが今後の生活の充実のヒントになるかもしれません。
●「おじいさん おばあさん」という呼び方には違和感あり。70代は実年齢よりも若い。
家族や親戚以外から「おじいさん おばあさんと呼ばれることに違和感を感じる」人は約半数(49.5%)。高齢者、お年寄り、老人など、直接的に年齢を感じさせる言葉には抵抗があるようです。実年齢より「若く見られる」と答えた人は8割(75.3%)近く、「自分が若いと感じている」人は6割(62.1%)となっています。実年齢と比べてどれくらいかについては、「10歳位若い」と答えた人が「若く見られる」、「若いと感じている」共に3割前後と、実年齢と比べてかなり若いということがわかります。